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Turn Up EAの設定例とドローダウン実績|通貨ペア別の運用記録を検証

Turn Up EAの設定例を探しても、スペックの紹介ばかりで「自分はいくらの資金で、何ロットにすればいいのか」が分からないまま終わりがちです。結論を先に言うと、このEAはAUDCAD専用でロットしか変えられないため、設定の良し悪しは最大ドローダウンを自分の資金で割って許容ロットを決められるかで決まります。あわせて「通貨ペア別運用」は他ペアの別EAと組み合わせて作るもの、という読み替えも解説します。

Turn Up EAの設定例とドローダウン実績

Turn Up EAの設定例とドローダウン実績のイメージ

Turn Up EAのロジックと固定されている仕様

Turn Up EAは、開発者Big Appleが提供する豪ドル/カナダドル(AUDCAD)専用の自動売買プログラムです。15分足(M15)でグリッド・スキャルピングのスタイルを取り、エントリー後に価格が逆行したらナンピン(買い増し・売り増し)を重ね、ロット数を増やしながら平均建値を寄せて利益確定を狙います。最大ポジション数は4で、これ以上は積み増さない設計です。EA-BANK公式のVer3紹介ページに記載された仕様にもとづいています。

ここで最初に押さえてほしいのは、Turn Up EAで読者が触れる設定は実質ロット数だけ、という事実です。利益確定の値幅やナンピンの間隔、最大ポジション数といったロジックの中核はあらかじめ固定されていて、利用者が後から書き換えるようには作られていません。だからこの記事では「どのパラメータを最適化するか」ではなく、「固定された仕様に対して、自分はどの資金でどのロットを選ぶか」を設定の主題として扱います。設定例を探す目的を、最初にここで定義し直しておきます。

Turn Up EAの設定の本質は、ロジックの調整ではなく、最大ドローダウンに資金が耐えられるロットを選ぶことです。

変更できるのはロット数だけという前提

EA-BANK公式のVer3ページには、設定変更ができるのはロット数で、0.01ずつ増やしての運用が可能と書かれています。つまり「利確pipsを広げる」「ナンピン幅を変える」といった調整余地はありません。これは一見すると不自由ですが、入門者にとってはむしろ事故が起きにくい設計です。

裁量で数値をいじれるEAは、根拠なくマーチン倍率を上げて一発退場、という失敗が起きがちです。Turn Up EAはその余地を閉じている代わりに、利用者が判断すべき変数をロットの1点に絞っています。だからこそ、後述する資金とロットの対応づけが、このEAで唯一にして最大の設定作業になります。

稼働環境とスプレッドの前提を確認する

ロットを決める前に、稼働環境の前提も押さえておきます。Turn Up EAはMT4で動くEAで、AUDCADのスプレッドが広い口座だと、利確幅に対してコストが重くのしかかります。AUDCADはドル円などのメジャー通貨ペアよりスプレッドが開きやすいため、このペアのスプレッドが狭い業者を選ぶことが、設定以前の前提条件になります。

Ver3では変動スプレッドを使ったバックテスト分析に切り替えたと公式が記しています。これは固定スプレッドの理想値ではなく、実際のスプレッド変動を織り込んだ評価に近づけたという意味です。実運用ではさらに約定遅延やスリッページも乗るので、公式数値は好条件での結果として受け止めるのが妥当です。

よくある誤解

「設定をカスタマイズして自分好みに最適化する」発想はTurn Up EAには当てはまりません。ロット以外を変える項目がないため、設定例を探す目的は「最適なパラメータ探し」ではなく「自分の資金に合うロットの決定」になります。ここを取り違えると、存在しない設定項目を探して時間を浪費します。

ロット別に必要な証拠金の目安

Turn Up EAをいくらの資金で動かせるかは、最低ロットである0.01ロットを基準に逆算します。EA-BANK公式のVer3ページは、必要証拠金の最低ラインをレバレッジ別に示しています。レバレッジ25倍なら約1,500ドル、200倍なら約600ドル、500倍なら約530ドルが、稼働に必要な最低証拠金の目安です。レバレッジが高いほど少額で動かせますが、それは耐久力が増えるという意味ではありません。

0.01ロットを基準にした証拠金の考え方

有料版が販売されているGogoJungleでは、おおむね資金5万円程度からの運用を想定した案内が見られ、目安として3万円につき0.01ロットという増やし方も語られています。これを言い換えると、口座に10万円あるなら0.03ロット前後、というのが過度に攻めない範囲の出発点になります。

大切なのは、レバレッジで下げられるのは「動かすために最低限ロックされる証拠金」だけで、ナンピンが4段まで伸びたときに必要な含み損への耐久は別、ということです。低レバで余裕を持たせるほど、強制ロスカットの手前で持ちこたえやすくなります。証拠金の最低ラインと、退場しないための余力は分けて考えてください。

必要最低証拠金は「動かせる額」にすぎない

レバレッジ500倍で約530ドルから動かせる、という数字を見ると、1万円台でも始められそうに感じます。しかしこの530ドルは、最初のポジションを建てて稼働を開始するための最低額にすぎません。ナンピンが進んで含み損が膨らんだとき、その含み損を抱えられるだけの余力は別途必要です。

最低証拠金ぎりぎりで始めると、2段目・3段目のナンピンが入った時点で証拠金維持率が急低下し、4段目を待たずにロスカットされる事態が起こり得ます。これではロジックが想定する平均建値を寄せて利確に戻す展開の前に退場してしまいます。動かせる額と、勝ちパターンを最後まで待てる額は別物です。

公式バックテストのドローダウンを世代別に確認する

公式バックテストのドローダウンを世代別に確認するのイメージ

資金設計の出発点は、公式が公表しているバックテストの最大ドローダウンです。Turn Up EAには世代があり、版によって数値が違うので両方を押さえます。いずれも開発元の公式ページに掲載された数値で、個人ブログの独自バックテスト結果ではありません。出典の明示できない数値は、ここでは採用しません。

Ver2世代とVer3の公式数値

EA-BANKのVer2世代の紹介ページでは、2006年4月から2020年3月までのバックテストで、純益8,232.70ドル、最大ドローダウン893.52ドル、勝率76.50%、プロフィットファクター2.26、総取引1,115回と記載されています。1か月あたり約18回というトレード頻度です。

一方、Ver3の紹介ページでは、2006年1月から2023年12月までの18年間で、純益15,978.14ドル、最大ドローダウン1,153.19ドル、リカバリーファクター13.85という数値が示されています。最大ドローダウンの絶対額はVer3のほうが大きいので、資金設計では新しいVer3を基準にすると保守的に組めます。

Ver2とVer3でロジックが変わった点

EA-BANK公式の記載では、Ver2からVer3への変更で期待利得が約20%アップ、トレード回数が約18.5%ダウンしています。さらにVer2世代では両建てありとされていた一方、Ver3では両建てなしと記されています。同じTurn Up EAでも、参照する版で挙動が異なるわけです。古いレビューはVer2世代の成績を載せていることがあります。

運用記録を読むときは、その数値がどの版・どの期間のものかを必ず確認してください。版を取り違えたまま資金設計をすると、想定より重いポジションを抱えるリスクがあります。これから始めるなら、期間が長く変動スプレッドを織り込んだVer3を基準に統一するのが、判断をぶらさないコツです。

勝率の高さに安心しすぎない読み方

数値を見るときに気をつけたいのが、勝率の解釈です。Ver2世代の勝率76.50%という数字は、一見するとかなり優秀に見えます。しかしナンピン型EAの高勝率は、含み損を抱えても最終的に利確で戻す回数が多いことを意味するだけで、負けるときに大きく負ける構造とセットで理解する必要があります。

勝率より最大ドローダウンを軸に判断する

公式数値では平均勝ちが17.33ドル、平均負けが-25.01ドルと、1回の負けのほうが大きく出ています。これはナンピン型に共通する性質で、コツコツ積んだ利益を、たまの深い負けで削られる形です。だから勝率が高い=安全、とは言えません。負け1回の重さを織り込んでロットを決めるのが堅実です。

大切なのは、たまに訪れる負けトレードや深いドローダウンに資金が耐えられるかどうかです。高勝率という数字は心理的な安心材料になりやすいぶん、かえって過大なロットを取らせる落とし穴にもなります。勝率は参考程度にとどめ、判断の軸は最大ドローダウンに置いてください。これがこのEAでの資金設計の前提です。

トレード頻度が低い点も踏まえる

公式数値では1か月あたり約18回というトレード頻度で、Ver3ではVer2世代より回数が約18.5%減っています。これはエントリーの機会がそもそも多くないEAだということです。頻繁に売買して値動きを取りに行くタイプではなく、条件がそろったときだけ静かにポジションを取る、待ちの性格が強いEAだと理解しておきましょう。

トレード頻度が低いと、稼働してすぐは取引が発生せず、動いているのか不安になることがあります。しかしこれは設計どおりの挙動で、無理にエントリーを増やす設定もありません。短期間の損益で判断せず、数か月単位の運用記録で評価する姿勢が、このタイプのEAには合っています。回数が少ないぶん、1取引ごとの結果に一喜一憂せず、累積でどう積み上がるかを見るのが正しい付き合い方です。

設定項目の変更可否を一覧で確認する

ここまでの「何を変えられて、何が固定か」を表で整理します。設定例を探すときは、この変更可否がそのまま「自分が判断すべき範囲」になります。可の行だけが利用者の責任範囲で、不可の行はEA側に任せる部分です。表のあとに、各行の意味を補足します。

設定項目 変更可否 補足
ロット数 変更できる 0.01刻みで増減。資金に合わせて決める唯一の主要変数
対象通貨ペア 変更しない AUDCAD専用。他ペアへの付け替えは設計外
最大ポジション数 固定(4) ナンピンは4段まで。これ以上積み増さない
利確・ナンピン幅 固定 ロジック側で固定。利用者が調整する項目はない
レバレッジ 口座側で選択 必要最低証拠金は25倍で約1,500ドル、500倍で約530ドル

表から読み取る「自分の責任範囲」

表で「変更できる」のはロット数だけです。これは裏を返せば、運用結果の良し悪しのうち、利用者がコントロールできる部分はロット選びに集約される、ということです。ペアもナンピン幅も利確も触れないので、設定例の比較に時間をかけても得られるものは多くありません。

レバレッジは口座側の選択で、必要最低証拠金を左右します。ただし前述のとおり、レバレッジを上げて少額で動かせても耐久が増えるわけではない点に注意してください。表のなかで本当に悩むべきは、ロットを資金からどう決めるか、この一点だと割り切ると、準備がぐっと早く進みます。

固定設計だからこそ運用記録が比較しやすい

設定をいじれないことには、運用記録を取るうえでの利点もあります。パラメータが固定されているため、誰が動かしても同じロジックで売買が走り、ロットと資金の違いだけが結果を分けます。つまり自分の記録と公式の公表値を、同じ条件のものとして並べて比較しやすいのです。

裁量で設定を変えられるEAだと、過去の良い成績がどの設定で出たものか分からず、再現性の判断が難しくなります。Turn Up EAはその点で、記録の前提がぶれません。だからこそ運用記録は、ロットと資金、そして期中の最大ドローダウンを軸に残せば、公式数値との突き合わせがそのまま検証になります。

通貨ペア別の運用記録と資金設計

通貨ペア別の運用記録と資金設計のイメージ

ドローダウンと資金についてよくある質問

Q. 公式の最大ドローダウンが小さければ、少額でも安全に回せますか。

最大ドローダウンが小さいことと、少額で安全なことはイコールではありません。バックテストの最大ドローダウンは、その期間にロジックが耐えた含み損の最大値です。あなたの口座資金がその金額に対して薄ければ、同じ局面が来たときに余力を失います。安全かどうかは、ドローダウンの絶対額そのものより、それを自分の資金で割った比率で判断します。公式が示すVer3の最大ドローダウンは約1,153ドルなので、これを基準にして自分の資金が何倍あるかを必ず計算しておきましょう。

ドローダウンと資金についてよくある質問のイメージ

Q. ナンピンEAは結局いつか大きく負けるのではないですか。

ナンピン・マーチンゲール型は、想定を超える一方向の動きが続くと最大ポジションまで積み上がり、含み損が膨らむ構造的なリスクを持ちます。Turn Up EAは最大4ポジションで頭打ちにして歯止めをかけていますが、リスクがゼロになるわけではありません。だからこそ、過去の最大ドローダウンを上回る余力を資金側で確保しておくことが、退場を避ける備えになります。逆に言えば、その余力さえ確保できれば、過去に近い局面までは設計どおりに耐えられる、と見積もれます。リスクをゼロにはできなくても、数値で備える対象にはできます。

Q. 無料配布版と有料版で、設定や成績は変わりますか。

EA-BANKで無料配布されているのはVer3で、GogoJungleでは有料版が販売されています。どちらもAUDCAD専用でロットしか変えられない点は共通ですが、参照できる公表数値や対応する版が異なる場合があります。資金設計の根拠にするなら、どの入手元の・どの版の・どの期間の数値かをそろえて確認し、混在させないことが大切です。無料だから劣る、有料だから優れるという単純な話ではなく、自分が実際に稼働させる版の公表数値を基準に判断してください。

最大ドローダウンを資金で割る耐久計算

公式の数値が分かったら、それを自分の資金で割って耐久を判断します。これが競合の紹介記事ではあまり踏み込まれない、設定の核心部分です。考え方はシンプルで、過去の最大ドローダウンに対して資金が何倍あるかを見るだけです。比率で見るからこそ、ロットを変えても判断基準がぶれません。

許容ロットを資金から逆算する手順

Ver3の公式バックテストは、ある基準ロットでの最大ドローダウンが約1,153ドル(為替を1ドル150円とすると約17万円)でした。仮にこの基準ロットで運用するなら、最大ドローダウンの2倍にあたる約35万円を資金として用意できれば、過去最大級の含み損が来ても資金の半分を残せる計算になります。倍率を3倍に上げれば、より深い余力を持てます。

逆に、資金が過去の最大ドローダウンと同水準しかない場合、同じ局面でほぼ全資金を含み損が飲み込み、ロスカットの危険が現実になります。だからロットは動かせる最低額ではなく、最大ドローダウンの2〜3倍の余力が残るロットから逆算してください。資金が小さいなら、ためらわずロットを下げるのが正解です。倍率を何倍に取るかは、どれだけ深い含み損まで耐えて稼働を続けたいか、という自分のリスク許容度で決めます。

ロットを上げると最大ドローダウンも比例して増える

ここで見落とされがちなのが、最大ドローダウンはロットに比例して大きくなる、という事実です。公式数値が基準ロットで約1,153ドルなら、ロットを2倍にすれば最大ドローダウンの想定も約2,300ドルへ膨らみます。利益を急ぎたくてロットを上げると、必要な耐久資金も同じ倍率で増えていきます。

少額で大きく増やそうとするほど、必要な余力との矛盾が大きくなります。だから現実的な進め方は、まず最小の0.01ロットで稼働させ、資金が増えて余力ができたぶんだけ0.01刻みでロットを上げる積み上げです。公式が0.01ずつ増やして運用可能と書いているのは、この安全な増やし方を想定したものと読めます。

過去フォワードのドローダウン例も併読する

バックテストに加えて、公開されている過去フォワードの記録も一つの目安になります。販売側の情報として、過去のフォワードで0.06ロット時の最大ドローダウンが7万円程度だった、という一例が紹介されています。これは特定期間・特定ロットの一例にすぎず、将来を保証するものではありませんが、実運用に近い数値感をつかむ材料にはなります。

バックテストは過去の値動きへの最適化を含むため、フォワードのほうが実態に近い厳しさを映すことがあります。資金設計では、バックテストの最大ドローダウンを上限の目安、フォワードの記録を運用の肌感として、両方を見ておくとぶれにくくなります。

なぜTurn Up EAはAUDCAD固定なのか

「通貨ペア別の運用記録」を求めて検索すると、Turn Up EAも他のペアに付け替えられそうに感じます。しかし結論から言えば、Turn Up EAはAUDCAD専用で、対象通貨ペアを変える設定はありません。ここを正しく理解しないと、存在しない使い方を探すことになります。まずはこの誤解を解いておきます。

AUDCADという通貨ペアの性質

AUDCADは豪ドルとカナダドルという、ともに資源国通貨どうしの組み合わせです。両国とも資源価格の影響を受けやすく、値動きが一方向に走り続けにくく、レンジを行き来しやすい傾向があります。この行って戻る性質は、逆張りで買い増し・売り増しを重ねて平均建値を寄せるナンピン型のロジックと相性が良い組み合わせです。

Turn Up EAがAUDCADに固定されているのは、ロジックがこのペアの値動きに合わせて作り込まれているからです。ロット以外を変えられない設計も、このペア特化で最適化されている前提とセットで理解すると腑に落ちます。汎用EAではなく、一つのペアに専念した専用機、という位置づけです。

他ペアに付け替えると前提が崩れる

仮に動かせたとしても、ドル円やユーロドルでの運用は推奨されません。ドル円はトレンドが出やすく、レンジ回帰を前提にしたナンピンロジックとは値動きの性質が異なるからです。一方向に走り続ける相場では、4段のナンピンを使い切っても価格が戻らず、最大ドローダウンの想定が崩れます。

Turn Up EAの公式数値は、すべてAUDCADでの検証に基づいています。別ペアに付け替えた瞬間、その数値は根拠を失い、最大ドローダウンも勝率も当てになりません。だから通貨ペア別の運用記録を作りたいなら、動かすペアを変えるのではなく、別ペア用のEAを別に用意するのが筋です。設定例を他ペアに流用しようとする発想は、このEAでは最初から外しておくのが安全です。

通貨ペア別の運用記録はポートフォリオで作る

通貨ペア別の運用記録はポートフォリオで作るのイメージ

では「通貨ペア別の運用記録」はどう成立させるのか。答えは、Turn Up EAを他ペアに付け替えるのではなく、別の通貨ペアに特化した別のEAと組み合わせて、ポートフォリオとして分散する、という読み替えです。これが本記事が提案する、誠実で実用的な考え方になります。

1ペア特化EAを複数組み合わせる

通貨ペアを増やしたいなら、それぞれのペアに最適化された別のEAを用意し、Turn Up EAはAUDCAD担当として一枠に据えるのが筋の良い組み立てです。こうしておくと、AUDCADが不調でも他ペアのEAが別の値動きを拾い、口座全体のドローダウンが一点に集中しにくくなります。

「通貨ペア別の運用記録」は、1台のEAを複数ペアで回した記録ではなく、ペアごとに別々のEAを並べた記録として作る、と捉えてください。同じナンピン型ばかり並べると相場急変時に全ペアが同時に沈むので、順張り・逆張りなどロジックの異なるEAを混ぜると分散が効きます。Turn Up EAはその一枠を担う、AUDCAD特化の堅実な部品として位置づけるのが、無理のない使い方です。

各EAごとに資金を分けて記録する

複数ペアで運用記録をつけるなら、口座や資金を混ぜずに、EAごとに割り当てた資金とその損益を分けて記録するのが実用的です。同じ口座で複数EAを動かすと、どのペアのドローダウンが効いているのか分からなくなり、撤退判断が遅れます。EAごとに証拠金維持率と最大含み損を別々に追える状態にしておきましょう。

記録の粒度は、月次で「ペア・ロット・損益・期中の最大ドローダウン」の4項目を残すだけでも十分です。これを数か月続けると、Turn Up EAのAUDCAD枠が他ペアのEAと比べてどういう局面で効いているかが見えてきます。数字を残すこと自体が、感情に流されない運用の支えになります。とくに期中の最大ドローダウンは、公式の公表値と自分の実績を突き合わせる材料になるので、必ず控えておきましょう。

分散させるときの注意

同じナンピン・マーチンゲール型のEAを複数ペアで並べると、相場急変時に全ペアが同時に含み損を抱え、分散の効果が薄れます。ロジックの種類(順張り・逆張り・レンジ・トレンド)が異なるEAを混ぜると、値動きの局面が変わっても口座全体が同時に沈みにくくなります。

撤退ラインの決め方と運用前チェック

最後に、運用記録を続けるうえで欠かせない撤退ラインの決め方に触れます。ナンピン型EAは、含み損を抱えながらも最終的に利確で戻すことを前提にしているため、どこで損切りして止めるかを事前に決めておかないと、判断が後手に回りがちです。先に数値で線を引いておきます。

資金に対する損失率で線を引く

撤退ラインは、感情ではなく数値で先に決めておきます。たとえば口座資金に対して含み損が一定の割合に達したら、その日の判断で停止する、といった基準を運用前に紙に書いておく方法があります。基準を後から動かさないことが、ナンピン型と付き合ううえで身を守る現実的な手立てです。

また、過去のバックテストやフォワードの最大ドローダウンを大きく超えた含み損が出たときは、想定外の相場局面に入っているサインと考えられます。過去の最大値を超えたら一度立ち止まる、というシンプルなルールでも、最悪の事態を避ける助けになります。なお自動売買に絶対や必ず勝てるはなく、余剰資金での運用が大前提です。

低リスク・ナンピンEAの中でもリスクリターンが優秀で、ドローダウンからの回復性能が他の低リスク型より良い。

(第三者の検証記事による評価の一例。数値の根拠は各検証元の公開情報に基づく)

運用前に確認したいことのチェック

ここまでの内容を、運用を始める前に見返せる形でまとめます。設定例・ドローダウン・通貨ペアの3点について、自分の準備が足りているかを順番に確認してください。とくに資金とロットの対応づけは、一度決めたら相場の勢いに流されて崩さないことが、長く記録を残すための条件になります。次の項目をすべて言葉にできてから稼働させると、想定外の事態でも判断がぶれにくくなります。資金が足りないと感じたら、ロットを下げるか稼働を見送るのが安全側の選択です。先を急いで大きく張る理由は、このEAにはありません。

  • 変えられるのはロットだけだと理解し、自分のロットを数値で決めたか
  • Ver3の公式最大ドローダウン(約1,153ドル)に対して資金が2〜3倍あるか
  • Turn Up EAはAUDCAD専用で、他ペアは別EAで分散する前提を持てたか
  • 資金に対する損失率で、稼働前に撤退ラインを書き出したか

設定の正解はパラメータ探しではなく、最大ドローダウンに耐える資金とロットの組み合わせです。数値の根拠を公式の出典で確認したうえで、余剰資金の範囲で小さく始めてください。

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