「MT4はMacに入れたけれど、MT5だと何が違うのか」と迷っていませんか。結論から言うと、Apple Silicon世代のMacでも2026年のMT5はMT4より公式に手厚く入り、まずブラウザ版で躓きゼロ、必要ならWine同梱版へ進む順番が最短です。この記事は、MT4は調べ済みでMT5の入れ方と動作確認を知りたいFX入門〜中級のMacユーザーに向けて、入れる方法の選び方から板情報・21時間足が出るかの確認、躓いたときの対処までを手を動かす順に解説します。
Mac×MT5は2026年こうなっている|まず試す順番

Mac×MT5は、2026年時点でMT4より公式に入れやすくなっています。まず全体像と『どの順番で試すか』を先に固め、自分の機種・用途に合う一手を選べる状態にしましょう。
結論:まずブラウザ版、必要ならWine同梱版という順番が最短
MacのMT5は3経路から選べます
- ブラウザ版MT5 — インストール不要・無料・EAは不可
- 公式Wine同梱版 — 無料・EA/カスタムインジ対応
- 有料版 — CrossOver年74ドル / Parallels有料+Windows別途
MacへのMT5導入で最初に決めることは「手動取引だけで十分か、自動売買(EA)やカスタムインジを動かすか」の一点です。この判断一つで経路が決まり、迷う余地はありません。
まず試すべきはブラウザ版MT5です。ブラウザ版MT5はインストール不要でOSを問わずブラウザだけで取引でき(参考)、MacへのMT5導入で最大の躓きになるインストール自体を回避できます。口座開設メールのサーバー名とパスワードを入力すれば、すぐに気配値とチャートが出て、取引画面に到達できます。.pkgのダウンロードやインストール待ちが要らないぶん、手動でのチャート確認や発注だけで十分な人はここで完結します。
EAやカスタムインジが必要になったら、次のステップは公式Wine同梱版(無料)へ進みます(参考)。ブラウザ版でインストール不要のラクさを試した後に、どのタイミングで次の機能が本当に必要か判断する流れが最短です。公式版はmacOS向けインストーラが現役配布され、ウィザードで「続ける」を数回押す→インストール→起動の3手で完了します。それでも詰まる環境に限り、CrossOver(年74ドル)が安定性を上乗せする選択肢として残ります。
推奨順は「ブラウザ版(無料・躓きゼロ)→ 公式Wine同梱版(無料・EA対応)→ CrossOver/Parallels(有料)」のシンプルな3段階です。この記事はこの順番に沿って、自分に合う経路の選び方から手を動かす手順、動作確認のチェックリスト、躓いたときの症状別対処までを実装レベルで解説します。最後には、自分に合う方法で正しく入れ、実際に動く状態に到達することがゴールです。
MT4より手厚い:MT5の最低OS要件とMac対応の現状
順番が決まったところで、なぜMT5の方が入れやすいのかを最低要件から確認します。
最低OSはMT5=Mojave、MT4=Big Sur
MT5の最低OS要件はmacOS Mojave(10.14)以降(参考)で、一方MT4はmacOS Big Sur(11.0)以降が必須です。この差は意外ですが、古いMacを使っている読者ほどMT5の方が選びやすいことを意味しています。
具体的には、2015年〜2018年製のMacユーザーはMojaveまでしかインストール可能なモデルが多くあります。そうした端末ではMT4は起動できませんが、MT5は問題なく動きます。新しいMacに乗り換えるコストを考えると、古い端末でも対応するMT5の方が現実的です。「Mac だから MT5 は難しい」という先入観とは逆に、実は対応範囲が広いのです。
公式版の正体はWine同梱の自動インストーラ
MetaQuotesが配布するmacOS版MT5はネイティブアプリではなく、Wineを同梱した自動インストーラの形式です(参考)。Wineはオープンソースの互換レイヤーで、Windows用プログラムをmacOSで動かすための「翻訳機」のような役割をしています。
インストール時には、ウィザードが自動でシステムを判定し、必要なWineを取得してMT5を導入します。ユーザーが Wineの設定を細かく調整する必要はなく、「続ける」を何度か押すだけで完了する仕組みになっています。Apple Silicon(M1/M2/M3チップ)搭載のMacではRosetta経由での動作になりますが、これも自動判定と設定が行われるため、手作業での対応はほぼありません。
公式版はネイティブアプリではなくWine経由で動くため、「Macアプリのように動く」わけではありませんが、インストール手順は完全に自動化されています。むしろこの仕組みのおかげで、複雑な設定なしにMT5が起動する仕様になっています。
MT4記事を読んだ人ほどMT5が入れやすい
意外な落とし穴として、「Macへの MT4 インストールは面倒だった」という過去の経験がMT5への心理的ハードルになることがあります。実際、MetaQuotesの公式配布ではMT4のMac版は手薄で、個別情報サイトや有料ツール経由での導入が一般的でした。
一方、MT5は公式がmacOS向けインストーラを現役配布し、配布ページも分かりやすく整備されています。つまり、MT4でMacは「個人サイトの手順を探して試行錯誤」という経験をした読者ほど、MT5の「公式インストーラをダウンロードして続ける」という流れの簡単さに驚くはずです。「MT4のMacインストール手順」を別記事で詳しく解説しているのは、そうした読者が既存経験に縛られて MT5 を避けるリスクを減らすためです。過去の手間は不要になったと理解しておきましょう。
入れる前にそろえる:OS・空き容量・口座情報の事前チェック
MT5の方が入れやすいと分かったら、つまずきを未然に防ぐ事前準備を整えます。
OSと空き容量を先に確認する
Appleメニュー(左上のリンゴマーク)から「このMacについて」を開き、OSバージョンとプロセッサの種別(Intel搭載かApple Silicon搭載か)を確認します。MT5はmacOS Mojave以降が必須であり、Mojave未満の場合はあらかじめOSをアップデートしておく必要があります。次にストレージの空き容量を確認しましょう。目安としては、複数のチャートを同時に開き、ヒストリーデータも読み込んだ状態でも快適に動作する程度の余裕を持たせてください。空き容量が逼迫していると、チャートの動作が重くなったり、インジケーターの計算が遅延することがあります。
口座情報とサーバー名を手元に用意する
MT5にログインする際は、FXブローカーの口座開設メール内の情報が必要です。サーバー名(デモとリアルで異なります)、ログインID、パスワードを控えておきましょう。口座開設メールはあとから探すと手間がかかるため、入れる前にメモアプリやパスワード管理ツールへ転記しておくと、インストール直後のログインで迷いません。
注意点として、FXブローカーによっては投資家パスワード(閲覧専用)と取引用パスワード(発注用)の2種類があります。ログイン不可の原因にサーバー名選択ミスやパスワード種別の取り違えがあります。(参考)取引用パスワードを使う点を確認しておきましょう。
Apple Siliconの人はRosetta 2が前提
M1・M2・M3などのApple Silicon搭載Macで公式Wine版MT5を入れる場合、x86バイナリのためRosetta 2経由で動作します。(参考)初回起動時に「Rosetta 2をインストール」の案内が出たら、許可して自動導入します。
起動しない場合はRosetta 2未導入が原因の場合が多いです。初回起動時の案内で許可するか、詰まるならCrossOverかブラウザ版を検討しましょう。
MacにMT5を入れる手順|ブラウザ版・公式Wine同梱版・CrossOver

ここからは実際に入れる手順です。インストール不要のブラウザ版から始め、EAやカスタムインジが要るなら公式Wine同梱版、それでも詰まるならCrossOverへと、軽い順に進みます。
3経路の早見表:料金・EA可否・向き不向きで選ぶ
| 方法 | 料金 | EA・カスタムインジ可否 | 向き不向き |
|---|---|---|---|
| ブラウザ版MT5 | 無料 | 不可(標準インジは利用可(参考)) | 手動チャート確認・発注向け |
| 公式Wine同梱版 | 無料 | 可能 | EAやカスタムインジ向け |
| CrossOver | 年74ドル(参考)(14日無料) | 可能 | Apple Silicon正式対応 |
まず無料で済むかを判断する
最初の判断は「EAやカスタムインジを使うかどうか」です。手動チャート確認と裁量発注だけなら、ブラウザ版MT5で完結します。
無料で登録後すぐ取引を始められ、移動平均線やMACDなど標準的なインジで基本分析はカバーできます。向いているのは、定期的にチャートを見守りながら自分で発注タイミングを判断する入門者です。
EAやオリジナルインジを使うなら、次の一手は公式Wine同梱版(無料)です。Wine版でEAが走れば追加投資なしで進み、ここでも詰まる環境に限ってCrossOver(年74ドル)へ移ります。費用をかける前に、まず無料の2経路を上から試すのが損のない流れです。
有料経路を選ぶ基準(CrossOver/Parallels)
無料のWine版で動かないインジケータやEAに出くわしたときが、CrossOver導入の判断点です。CrossOverは年74ドルで、Apple Silicon正式対応しており、ネイティブコンパイルが可能なため動作が軽く、安定性も高いのが特長です。一方Parallelsは有料なうえ、Windows 11ライセンスを別途購入する必要があり、トータル負担が重くなります。Apple Siliconは独自のARM系CPUのため、通常のWindows 11も32ビット版ではなくARM版が必要で、ランニング費用が増えるのです。費用と動作環境を総合判断すると、ほとんどの場合はCrossOverが最適な選択肢になります。
早見表の見方と落とし穴
表を見るときは、料金よりも先に「EA・カスタムインジ可否」の列を見てください。ここを見落としたまま登録を進めて、後から用途が合わずやり直す——というのが最頻の遠回りです。
可否列を起点に料金・向き不向きの順で読めば、3経路のどれが自分向きかは数十秒で絞れます。迷ったら早見表に戻る、と決めておくと選び直しの手間が減ります。
なお表には載せていませんが、常時稼働向けにVPS(仮想サーバー)という別解もあります。ただしVPSはWindows環境の月額レンタルが前提で、Mac本体に入れる本記事の3経路とは土俵が異なるため、ここでは主軸から外しています。
ブラウザ版MT5で今すぐログインする最短手順
経路を選んだら、まずは躓きゼロのブラウザ版で取引画面まで到達してみましょう。
- ブローカーのブラウザ版MT5を開く(XM WebTrader / Exness ウェブターミナルなど)
- サーバーを選択(口座開設メールから正確に選ぶ)
- 口座番号・パスワードを入力
- ログインすると気配値とチャートが表示されたら成功
ブラウザ版を開いてログインする
XMはWebTrader、Exnessはウェブターミナルというブラウザ版MT5を無料で提供しています。XMのWebTrader(参考)にアクセスするか、Exnessのウェブターミナル(参考)を開いて、口座番号・パスワード・サーバーの3つを入力します。
重要な点はサーバー選択です。口座開設時に受け取ったメールに「ExnessJ-MT5」「XM Live」など、サーバー名が書かれています。そのサーバーをプルダウンから選ぶことで、あなたの口座に正確に接続されます。間違ったサーバーを選ぶと、ログイン画面で「パスワード不正」と表示されることがあります。メールのサーバー名を確認してから入力することが、最短ログインのコツです。
入力後、数秒で気配値ウィンドウに通貨ペアが、チャートウィンドウに相場が表示されます。これが見えたら、ブラウザ版のログインは成功です。ブローカーのサイトをブックマークに保存しておくと、次回から素早くアクセスできます。
XM・Exnessのブラウザ版の入口
XMは「WebTrader」という名称で、公式ページからすぐにアクセスできます。Exnessは「メタトレーダー ウェブターミナル」と「Exness Terminal」の2種類を用意しており、Exness TerminalはTradingViewのチャートが統合された版です。どちらもインストール不要で、ブラウザから直接取引できます。
TariTali経由で新規口座開設するとキャッシュバック還元が受け取れます。既存口座は対象外となりますので、新規開設時にご利用ください。
ブラウザ版で割り切る範囲
ブラウザ版MT5の制約は、EA(自動売買)とカスタムインジケーターが動かないことです。標準で搭載されているインジは使えますが、ゴゴジャングルで購入した独自EA・フィボナッチインジなどをMT5に組み込むことはできません。
つまり、ブラウザ版は「手動でチャートを見て、自分で発注する」という用途に限られます。毎日相場を確認して発注するだけなら、ブラウザ版で十分です。一方、「夜間や外出中も自動売買を走らせたい」「独自のインジケーターを読み込んで取引したい」という場合は、ここでデスクトップ版へ進む判断をしておきましょう。その判断を先に決めておくことで、わざわざインストールをして失敗する手間を避けられます。
公式Wine同梱版(.pkg)を入れる手順とインストール時の関門突破
自動売買やカスタムインジを使いたい人は、無料の公式Wine同梱版でデスクトップ版を入れます。
公式/ブローカー版の.pkgを入れる流れ
macOS版MT5をダウンロードする場所は2つです。MetaQuotesの公式配布ページ(参考)か、ブローカーのプラットフォームページから取得できます。XMならXM公式のプラットフォームページ、Exnessなら各サーバーの専用ページから.pkg形式のインストーラをダウンロードしてください。
ダウンロード後、Finderで.pkgをダブルクリックして実行します。インストーラが起動したら「続ける」ボタンをクリックして、画面の指示に従って進めます。インストール先はデフォルト設定のままで問題ありません。インストールが完了すると、アプリケーションフォルダにMT5が追加されます。初回起動時は正式な口座情報でログインするか、デモ口座でテストしてから本口座に切り替えます。
同梱Wineは8.0.1へ。古い人は入れ直す
macOS版MT5のインストーラは2023年11月9日に刷新(参考)されており、同梱されるWineのバージョンは8.0.1です。Wineは、Windows環境を模擬するライブラリで、MT5がmacOSで動作するために必要です。
以前のバージョンのMT5をインストール済みの場合、古いWine環境がmacOSに残っていると、新しいMT5との互換性が失われることがあります。既に古いMT5をお使いの場合は、インストール前に古いWineの設定フォルダ(prefixと呼ばれます)を削除してから、最新版のインストーラで再度セットアップすることをお勧めします。MetaQuotes公式ニュース
古いWineが残っていると、チャートが表示されない、EAが起動しない、レートが更新されないなどの不調が生じます。新しくインストールするときは、まずアプリケーションフォルダからMT5を削除し、その後Wineのキャッシュフォルダ(通常は~/.wine/)も削除してから、最新のインストーラを実行します。この順で入れ直すと、同梱の8.0.1環境がクリーンに構築されます。
『開発元が未確認』とRosettaの関門を抜ける
最初の起動時に「このアプリケーションは開発元が未確認のため開けません」というダイアログが出た場合、これはmacOSのGatekeeper機能の警告です。右クリック(またはControl+クリック)して「開く」を選べば許可できます。
Apple Silicon搭載Macは、インストール後に「Rosetta 2をインストール」という案内が出ることがあります。「インストール」を選んで許可すれば自動でセットアップが完了します。Gatekeeperとこの2つの関門を抜ければ、デスクトップ版MT5の入手は完了です。
入れた後のMT5動作確認|MT4と違う3つの確認ポイント
入れたら『正しく動いているか』を確認します。MT5はMT4にない要素を持つため、確認項目もMT4より増えます。基本の接続確認に加え、MT5固有のポイントが出るかまで見ていきましょう。
まず基本:ログイン・気配値・新規注文デモが通るか
MT5固有の機能を確認する前に、すべてのプラットフォーム共通の基本が動いているかをまず検証します。デモ口座で接続を確かめ、気配値の更新と注文反映が正常に機能するかを確認することが、トラブルシューティングの第一歩です。
デモ口座でログインして接続を確かめる
MT5を起動したら、デモ口座で正しいサーバーを選択してログインします。ここで重要なのはサーバー名の選択です。口座開設メールに記載されているサーバー名(例:ExnessJ-MT5など)を間違えると、接続そのものが成功しません。
ログイン直後、ナビゲーターウィンドウに口座情報が表示され、気配値ウィンドウに複数の通貨ペアが並びます。ここで大切な確認は、それらの通貨ペアのレートが常に変動していることです。レートが固まったまま動かない場合は、接続が正常に行われていない信号です。サーバー名を再度確認するか、ログアウト後に改めてサーバーリストから正しいサーバーを選んでみてください。
接続NGのサイン:気配値が凍結している
気配値ウィンドウを見て「しばらく経ってもレートが動かない」場合は、ネットワーク接続またはサーバー選択に問題がある可能性が高いです。焦らず、ログアウトしてサーバー一覧を見直し、口座開設メールのサーバー名と完全に一致させて再ログインしましょう。これだけで解決する場合がほとんどです。
新規注文をデモで1回出して反映を見る
気配値が正常に更新されるのを確認できたら、次は注文を1回実行してみます。チャートを開き、メニューから「新規注文」を選択し、成行注文で小さなロットを出してください。デモなので損失の心配はありません。
注文が発注されたら、以下の3つが正常に反映されるかを確認します。1つ目は約定です。チャートにエントリーポイントが記録されること。2つ目は、ターミナルウィンドウのポジション欄に建玉が表示されることです。3つ目は、その建玉に対して含み損益が計算・表示されることです。これら3つが全て実行されれば、MT5の取引機能が正常に動いている状態です。
文字化けが残っていないかを確認
Wine環境でMT5を動かす場合、時折日本語メニューや通貨ペア名が文字化けして表示される場合があります。これはWine環境にWindows用の日本語フォントが正しく認識されていないことが原因です。
メニュー項目やチャート上の通貨ペア名が文字化けしていると、その後の操作時に選択ミスや誤発注につながるリスクが高まります。もし文字化けを発見した場合は、インストーラを再実行するか、Wine prefixを削除して最新版で入れ直すことで、ほとんどの場合解決します。このトラブルの詳しい対処方法については、後段の「動かないときの症状別対処」で説明しています。
MT5固有の確認:21時間足・板情報(DOM)・組込38インジ・AutoTrading
基本が通ったら、ここからがMT5ならではの確認です。MT4には無い要素が描画されるかを見ます。
- 21種の時間足を切り替え表示できるか
- 板情報(DOM)を気配値ウィンドウから開けるか
- ナビゲーターに組込38インジが並んでいるか
- EAを使う場合、AutoTradingをONにして稼働するか
21時間足と板情報が出るかを見る
MT4は9種の時間足に対し、MT5は21種の時間足を搭載しています。(参考)チャートの時間足ボタンをクリックすると、1分・5分・15分・30分・1時間に加え、MT4には無い細分化された時間足(3分・12分・2時間など)が選べます。5〜6種を切り替えてみて、ローソク足が正常に表示されれば、21時間足が機能しています。
同時に、板情報(DOM)も確認しましょう。これはMT5で新搭載された機能で、各値段の買い注文・売り注文がどれだけ積み上がっているかを視覚的に見ることができます。(参考)気配値ウィンドウで銘柄を右クリックし「DOM」を選択すると、別ウィンドウで板の構造が表示されます。MT4にはこの機能が無い、MT5ならではの確認ポイントです。
組込38インジが描画されるか確認する
MT5は組込インジケーターが38種以上搭載されており、MT4より数が多くなっています。ナビゲーターの「インジケーター」フォルダを開くと、Moving Average、MACD、RSI、Bollinger Bandsなどが並んでいます。
確認方法は簡単です。ナビゲーターから「Moving Average」を選択し、チャートにドラッグ&ドロップするか、ダブルクリックして適用します。設定ウィンドウが開き、パラメータを調整してOKボタンを押すと、チャート上に移動平均線が描画されます。2〜3種を試してみて、すべてチャートに描画されれば、38種のインジケーターライブラリが正常に機能している証拠です。
AutoTradingをONにしてEA稼働を確かめる
EAを使う場合は、MT5のツールバー右側に「AutoTrading」ボタンがあります。このボタンをON状態(ハイライト表示)にしてください。
次に、EAを配置します。ファイルメニューから「データフォルダを開く」を選択し、「MQL5」→「Experts」フォルダを開き、EAプログラム(.ex5ファイル)を配置します。ナビゲーターの「エキスパートアドバイザー」セクションを右クリックして「更新」を選択すると、配置したEAが一覧に表示されます。チャートにドラッグ&ドロップするか、ダブルクリックして適用すると、チャート右上にニコちゃんマーク(笑顔アイコン)が表示され、EAが正常に稼働しています。
注意として、ブラウザ版MT5ではEAもカスタムインジケーターも動きません。デスクトップ版で、かつAutoTradingがONの状態ではじめて動作します。
動かないときの症状別対処(起動不可・開発元未確認・文字化け・EA非稼働)
確認の途中で引っかかったら、ここで症状別に切り分けて対処します。
起動しない・落ちるをまず疑う(32bit廃止の名残)
MT5が起動しない、または起動直後に落ちるという症状は、多くの場合、古いmacOSバージョンまたは古いインストーラが原因です。背景には、Catalina(10.15)で32bitアプリケーションが廃止されたという歴史的な経緯(参考)があります。旧Mac版MT5は32bitで動作していたため、Catalina以降のOSでは起動しなくなってしまいました。
ただし、現在のMT5は64bitで提供されており、この問題は既に解決済みです。対処方法は2つです。まず、macOSを Mojave(10.14)以降の最新バージョンに更新してください。次に、MetaTrader公式サイトから最新のインストーラをダウンロードし、古いバージョンを削除してから入れ直します。Wine環境を使っている場合は、古いWine prefixも削除して、新しいprefix環境で最新インストーラを実行すると、ほとんどの場合解決します。
古いOS・古いインストーラのまま使い続けない
Catalina(10.15)以前のOSや、数年前のインストーラを繰り返し使用していると、起動トラブルが続きます。32bitアプリ廃止は設計上の問題で回避できないため、必ずOSをアップデートし、公式の最新インストーラから入れ直してください。
開発元未確認・文字化けを直す
開発元が未確認のため開けませんというダイアログが出た場合は、MT5アプリを右クリック(Control+クリック)して「開く」を選び、表示された警告で改めて「開く」を選択する(参考)ことで起動できます。これはmacOSのセキュリティ機能による表示で、ファイルそのものの不具合ではありません。一度許可すれば次回からは通常どおり起動します。
メニューやチャート上の通貨ペア名が文字化けしている場合は、Wine環境にWindows用の日本語フォントが正しく取り込まれていないことが原因です。対処の手順としては、まずインストーラを再実行してみてください。それで直らなければ、古いWine prefixを削除してから公式の最新インストーラで入れ直すのが確実です。入れ直す際に表示言語を日本語に設定しておくと、メニューの文字化けが起きにくくなります。
ログインできないときに見直す3点
ログインできない場合は、次の3点を順に再確認してください。1点目はサーバー名です。口座開設メールに記載されたサーバー名と、MT5の接続設定が完全に一致しているかを見ます。デモ用とリアル用でサーバーが分かれているため、ここの取り違えが接続不良の典型です。
2点目はパスワードの種別です。多くのブローカーでは投資家パスワード(閲覧専用)と取引用パスワード(発注用)が分かれており、取引するには取引用パスワードが必要です。投資家パスワードでは画面は見えても発注ができません。3点目は口座番号の入力ミスで、メールに記載された番号をそのまま入力したかを確認します。この3点を一つずつ照合すれば、ログイン関連の躓きはほぼ解消できます。
EAが動かない・Apple Silicon特有
EA(エキスパートアドバイザー)やカスタムインジケーターが動かない場合、まず3つの切り分けポイントを確認します。1つ目は、ブラウザ版MT5を使用していないか。ブラウザ版ではEAもカスタムインジも動作しません。(参考)デスクトップ版であることを確認してください。2つ目は、AutoTradingが有効になっているか。ツールバー右側のAutoTradingボタンがハイライト表示(ON状態)になっているか確認します。3つ目は、ファイルの配置先です。データフォルダの「MQL5/Experts」または「MQL5/Indicators」に、.ex5ファイルが配置されているかを確認してください。
Apple Silicon搭載Mac(M1・M2・M3など)をお使いの場合は、追加の対応が必要な場合があります。Rosetta 2が導入されていないと起動できない可能性があります。(参考)Rosetta 2を導入すれば解決することがほとんどですが、安定性を重視する場合はCrossOverアプリを利用するか、ブラウザ版MT5を使用するという選択肢もあります。
MT5×Macのまとめ|導入チェックリストとよくある質問
最後に、ここまでの流れを行動リストにまとめます。入れる前後で抜けがないかを1つずつ確認し、迷いやすい点はFAQで補いましょう。
MT5×Mac導入の最終チェックリスト
判断を決める前に、次のポイントを上から順に確認してください。ひとつでも引っかかるところがあれば、いったん立ち止まって見直す判断も大切です。
- OSがmacOS Mojave以降か(古い場合は更新してから入れる)
- 用途を決めた:手動だけならブラウザ版、EA/カスタムインジを使うなら公式Wine同梱版以上
- Apple Silicon機はRosetta 2を導入済み、または正式対応のCrossOver/ブラウザ版を選んだ
- 公式Wine版は同梱Wineが8.0.1(古いprefixは削除して再インストール済み)
- デモ口座で正しいサーバーを選びログインでき、気配値のレートが更新されている
- 新規注文をデモで1回出し、約定・建玉・損益が反映された
- 21時間足の切替・板情報(DOM)・組込38インジの描画を確認した
- EAを使うならAutoTradingをONにし、MQL5/ExpertsのEAが稼働した
- 日本語メニュー・通貨ペア名が文字化けしていない
よくある質問
MacにMT5を入れるのは無料ですか?
ブラウザ版MT5と公式Wine同梱版は無料で使えます。EAやカスタムインジを動かす公式Wine同梱版も無料で、追加で軽さや安定性を求める場合のみCrossOver(年74ドル)やParallels(有料・Windows別途)という有料経路があります。まずは無料の2経路から試す順番がおすすめです。
Apple Silicon(M1/M2/M3)のMacでもMT5は動きますか?
動きます。公式Wine同梱版とブローカー版はx86バイナリのためRosetta 2経由で動作し、初回起動時に導入案内が出ます。安定性を重視するなら、Apple Siliconに正式対応したCrossOver、またはインストール不要のブラウザ版MT5を選ぶ方法もあります。
ブラウザ版MT5でEA(自動売買)は使えますか?
使えません。ブラウザ版MT5は標準的なインジは使えますが、カスタムインジの導入とEA(自動売買)の利用ができない手動取引向けです。EAやカスタムインジを動かすなら、公式Wine同梱版やCrossOverなどのデスクトップ版を入れ、AutoTradingをONにして使ってください。
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