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トラリピの利確設定おすすめ|利幅と通貨ペア別ロジックの決め方

トラリピを始めてみたものの、注文画面の「利益値幅」をいくつにすればいいのか決められず、誰かの「最強設定」をそのまま真似てしまう——この記事はそんな30〜50代の自動売買初心者に向けて書いています。結論を先に言うと、利確は「とにかく小さく」ではなく、通貨ペアの値動き量から逆算して決めると、含み損とロスカットまでの距離まで一貫して設計できます。利幅・トラップ値幅・レンジの関係を整理し、通貨ペア別に数字感をそろえる手順までを通しで解説します。

この記事の要点

  • 利確(利益値幅)は「小さくする」より「通貨ペアの値動き量から逆算する」が決め方の軸
  • クロス円は1pips=0.01円、ドルストレートは1pips=0.0001。同じ円幅でも意味が違う
  • 利確を詰めるほど含み損とロスカット距離が縮むので、リスク側とセットで設計する

トラリピの利確設定の基本と利益値幅の決め方ロジック

トラリピの利確設定の基本と利益値幅の決め方ロジックのイメージ

まず用語を整理します。ここを混同したまま設定すると、狙ったとおりに決済が回りません。そのうえで、利益値幅を自分で決めるロジックまで一気に押さえます。

利益値幅・トラップ値幅・レンジは別物

トラリピの注文では、似た名前の項目が並びます。役割を取り違えると設定全体が崩れるので、3つだけ先に分けておきます。

利益値幅は「1本ごとの決済までの幅」

利益値幅とは、マネースクエア公式の用語解説で「1本1本の『決済までの値幅』を指す用語」と定義されています(マネースクエア公式・トラリピの専門用語)。これが、いわゆる利確の幅です。

注文画面では、利益値幅(値幅)で入力するか、利益金額(円)で入力するかを選べます。1本の買い注文が約定し、そこから利益値幅ぶん価格が戻ったところで決済される、という動きを全本数ぶん繰り返すのがトラリピの基本です。

つまり利益値幅は「1回あたりいくら取りにいくか」を決める数字で、ここを動かすと決済の頻度と1回の利益額が同時に変わります。狭くすれば回数は増えて1回は小さく、広くすれば回数は減って1回は大きくなる、というシーソーの関係だと押さえておくと混乱しません。

トラップ値幅は「仕掛けの間隔」

トラップ値幅は、同じ公式解説で「レンジ内で、トラップ本数の1本1本が何円おきに並んでいるのか」とされています。利益値幅が決済の幅であるのに対し、トラップ値幅は注文を並べる間隔です。

間隔を狭くすれば本数が増え、約定のチャンスは増えますが、必要資金とポジションの厚みも増えます。利益値幅とトラップ値幅は別々に入力する項目で、両方を狭くすると「こまめに決済できるが資金が重い」設定になります。

この2つを同じものだと思い込むと、決済を増やしたつもりが資金繰りを悪化させていた、という事故につながります。

レンジとトラップ本数は「土俵の広さと密度」

レンジは「トラリピを仕掛ける範囲」で、上限と下限の価格で指定します。トラップ本数はそのレンジ内に並べる注文の数で、公式では一度の注文で最大101本、レンジ拡張機能で最大200本まで設定できるとされています。

レンジを広く取れば値動きに取りこぼしが減りますが、同じ本数なら間隔が広がります。逆にレンジを狭く本数を多くすると密度が上がり、その範囲では決済が回りやすくなります。広さと密度はどちらも資金を消費する方向なので、欲張ると必要資金が膨らむ点に注意してください。

利益値幅・トラップ値幅・レンジ・本数の4つは独立した入力でありながら、互いに資金とリスクを引っ張り合う関係です。この記事では、このうち利確(利益値幅)を起点に他をそろえる順番で考えていきます。

なぜ「利確の正解」は通貨ペアごとに違うのか

「利益値幅は小さくしましょう」という解説は多いですが、いくつが小さいのかは通貨ペアで変わります。1円幅が大きい通貨ペアもあれば、小さい通貨ペアもあるからです。

値動きの量が違えば適正な利幅も違う

トラリピに向く通貨ペアの条件として、解説サイトでは値動きの総量が大きいことが挙げられます(為替コヤジ・トラリピ向き通貨ペアの特徴)。総推移を高低差で割った値で、その通貨ペアがどれだけ往復しているかを測る考え方です。

往復が大きい通貨ペアは、同じ利幅でも決済が回りやすくなります。逆に動きの鈍い通貨ペアで利幅を広く取りすぎると、いつまでも決済されず利益が確定しません。

だからこそ「みんなのおすすめ設定」を別の通貨ペアにそのまま貼るのは危険で、その通貨ペアの動く幅に対して何割を取りにいくか、という相対値で考える必要があります。

総推移と高低差を見るのは、難しい分析が目的ではありません。狭い帯の中を何度も往復している通貨ペアほど、設定した利幅に価格が戻ってくる回数が増えて決済が成立しやすい、という当たり前の関係を数字で確かめるためです。往復の少ない通貨ペアで同じ利幅を置いても、決済が起きないまま含み損だけが伸びていきます。

含み損の出方も通貨ペアで変わる

利確の幅は、含み損とも直結します。利益値幅を狭くすると、価格が一方向に伸びたとき決済されないポジションが積み上がりやすくなります。

同じ利確設定でも、レンジを大きく外れて走りやすい通貨ペアでは含み損が膨らみやすく、レンジ内で行き来しやすい通貨ペアでは比較的おさまります。利確だけを単独で最適化しても、含み損の出方を見ていなければ片手落ちです。

この記事の核は、利確を「小さくする」のではなく「その通貨ペアの値動き量から逆算する」という一点に置きます。次章でその手順を示します。

項目 意味 動かすと変わるもの
利益値幅 1本ごとの決済までの幅(利確) 決済頻度と1回の利益額
トラップ値幅 注文を並べる間隔 本数・必要資金・ポジションの厚み
レンジ 仕掛ける価格の上限〜下限 取りこぼしと含み損の出やすさ
トラップ本数 レンジ内の注文数(最大101本/拡張200本) 密度・必要資金

直近レンジ幅から利幅を逆算する3ステップ

やることはシンプルです。動く幅を測り、何割取るか決め、資金で本数を調整する。この順番を崩さないことがコツです。

3ステップの全体像

まず全体像を1枚で押さえてください。難しい計算はなく、チャートと電卓があればできます。

  1. 運用したい通貨ペアの直近のレンジ幅(高値と安値の差)を測る
  2. そのレンジ幅に対して取りにいく利幅の割合を決め、利益値幅を仮置きする
  3. 用意できる資金で本数を逆算し、足りなければレンジか利幅を見直す

大事なのは、利益値幅を最初に絶対値で決めないことです。先に動く幅を見て、その何割かとして利確を置くと、通貨ペアが変わっても考え方がそのまま使えます。

たとえば「0.5円幅にする」と先に決めてしまうと、よく動く通貨ペアでは小さすぎ、動きの鈍い通貨ペアでは大きすぎる、という具合に通貨ペアごとにちぐはぐになります。割合で考えれば、その通貨ペアの土俵に合った利確に自動的に近づきます。

ステップ1:直近のレンジ幅を測る

運用候補の通貨ペアで、直近半年〜1年の高値と安値を確認し、その差をレンジ幅とします。チャートの目盛りを読むだけで十分です。

このとき、コロナ・ショックのような一時的な急変の極値は外して、普段行き来している帯で見ることをおすすめします。普段のレンジを土台にすると、設定が現実の値動きとかみ合いやすくなります。

レンジ相場になりやすい通貨ペアほどこの帯がはっきりします。逆に帯が定まらず一方向に伸び続ける通貨ペアは、そもそもトラリピ向きではないと判断できます。

コツ

レンジ幅は「いくらからいくらまで」と価格で書き出してから差を取ると、後で本数を逆算するときに使い回せます。頭の中だけで済ませないのがポイントです。

ステップ2:利幅の割合を決めて仮置きする

測ったレンジ幅に対して、1回の決済でその何割を取りにいくかを決めます。利幅を広げれば1回の利益は大きくなりますが、決済の回数は減ります。

マネースクエア公式は、利益値幅の設定が全体平均と大きくずれている場合に平均へ近づけると成績が変わる可能性に触れており、極端に小さい、または大きい設定は運用例の選定対象から外すとしています(マネースクエア公式・トラリピ運用のコツ)。これは、利幅を極端に振らないことが現実的という公式側の示唆です。

まずはレンジ幅の数十分の一程度を仮の利益値幅として置き、後のステップで資金と相談しながら調整します。ここで一発で正解を出す必要はありません。

ステップ3:資金で本数を逆算する

レンジと利幅が仮置きできたら、用意できる資金で何本仕掛けられるかを逆算します。本数を増やすほど決済のチャンスは増えますが、ポジションが厚くなり必要証拠金と含み損の上限も増えます

資金が足りなければ、レンジを狭める、本数を減らす、利幅を少し広げて本数あたりの効率を上げる、のいずれかで折り合いをつけます。資金を超えた本数を無理に並べると、想定外の値動きでロスカットに直行します。

順番としては、レンジ→利幅→本数の流れで仮置きし、本数が資金に収まらなければ前のステップに戻る、という往復で詰めていきます。最初から完璧な数字を狙うより、ざっくり置いて資金で削る進め方のほうが、現実的な設定に早くたどり着けます。

この3ステップを回すと、利益値幅は「借りてきた数字」ではなく「自分の通貨ペアと資金から出た数字」になります。それが他人の設定をそのまま使うより安全な理由です。

狭い利幅と広い利幅のトレードオフ

利幅をどちらに振るか迷ったときの判断材料を整理します。どちらが上ということはなく、運用の目的とリスク許容度次第で答えは変わります。

狭い利幅は回転重視、広い利幅は効率重視

利益値幅を狭くすると、小さな値動きでも決済が成立し、利益確定の回数が増えます。コツコツ積み上げる感覚に向きますが、往復のたびに発生するスプレッドなどのコスト負けに近づくため、狭くしすぎは逆効果です。決済1回あたりの利益が、往復コストに対して十分かどうかを必ず確認してください。

反対に利益値幅を広くすると、1回の決済額は大きくなりますが、その幅まで戻らないと決済されず、含み益を抱えたまま価格が逆行して取り逃すこともあります。決済されないあいだは利益が確定しないので、広げれば広げるほど良いというものでもありません。

利益値幅とは、「1本1本の『決済までの値幅』を指す用語」です。

(出典: マネースクエア公式・トラリピの専門用語

この公式の定義どおり、利益値幅は1本ごとの決済幅です。回転を増やしたいのか、1回の効率を上げたいのかを先に決めてから幅を置くと、設定がぶれません。

「とにかく小さく」が危険な理由

初心者がやりがちなのが、利益値幅もトラップ値幅も最小にして本数を最大化する設定です。一見すると決済が増えて有利に見えます。

しかし本数を詰めるほど同じ資金でのポジションは厚くなり、価格がレンジを外れて走ったとき含み損が一気に膨らみます。決済の多さで得る小さな利益より、含み損の拡大スピードのほうが速い局面があるということです。

つまり、利確を最小にして本数を最大化する設定は、平穏なレンジ相場では強く見えても、相場が一方向に走った瞬間にもっとも脆くなります。見た目の決済回数だけで「効率がいい」と判断しないでください。

利確を詰める判断は、必ずあとで触れるロスカット距離とセットで行ってください。利益値幅は単独で最適化できる数字ではありません。

資金別に利幅とレンジをどう動かすか

同じ通貨ペアでも、用意できる資金が違えば取れる本数が変わり、結果として現実的な利幅も変わります。資金量を「少なめ」「中くらい」「余裕あり」の3段で考えると、利確の置き方が整理できます。

資金が少ないときは利幅を欲張らない

資金が少ないときに本数を増やそうとして利幅もトラップ値幅も最小にすると、レンジを少し外れただけでロスカットに届きます。資金が薄いほど、耐久力を守る設計が優先です。

このゾーンでは、レンジを欲張らずに動きの中心帯へ絞り、本数を抑えめにします。利益値幅は無理に狭くせず、少ない本数でも1回あたりがコスト負けしない程度に確保するのが現実的です。決済の回転は鈍くなりますが、退場しないことが最優先になります。

「少額でも最強設定で回せる」という触れ込みは、たいていレンジが想定どおりに動いた場合の話です。外れたときの含み損まで含めて、自分の資金で耐えられるかを先に確かめてください。

資金に余裕が出てきたら回転を足す

資金に余裕が出てくると、レンジを広げて取りこぼしを減らしたり、本数を増やして決済の回転を上げたりする選択肢が現実的になります。ここで初めて、利益値幅を少し詰めて回転重視に寄せる判断が生きてきます。

ただし、資金が増えても「全額を証拠金として使い切る」前提で設計しないでください。レンジを大きく外れたときの含み損を吸収する余力を、必ず資金の一部として残しておきます。余力こそが、相場急変のときに退場を避ける緩衝材になります。

資金が増えたら利幅を詰める、ではなく、増えた資金の一部で耐久力を厚くしてから回転を足す。この順番を守ると、資金が増えるほど無理が出るという初心者の典型的な失敗を避けられます。

同じ通貨ペア・同じレンジでも、資金が2倍になれば取れる本数も耐えられる含み損も変わります。だからこそ、利確の正解は通貨ペアだけでなく自分の資金とセットで決まる、という前提を忘れないでください。

通貨ペア別の利幅・レンジの目安とリスク管理

通貨ペア別の利幅・レンジの目安とリスク管理のイメージ

同じ手順でも、通貨ペアの種類によって数字の「読み方」が変わります。ここを外すと利幅設計が根本から狂い、そのまま含み損やロスカットのリスクにも直結します。

クロス円とドルストレートのpips換算を間違えない

最大の落とし穴が単位です。円が絡むかどうかで、pipsの大きさが桁違いに変わります。

1pipsの大きさが桁で違う

pipsの刻みは業者で異なります。外為どっとコムの解説でも「円絡みの通貨ペアが1pips=0.001円(0.1銭)の会社もあれば、1pips=0.01円(1銭)の会社もある」と、業者によって桁の取り方が違う点が明記されています(外為どっとコム・pipsとは)。この記事では、クロス円の1pips=0.01円=1銭、ドルストレート(円が絡まない通貨ペア)の1pips=0.0001通貨単位という、もっとも一般的な刻みを基準に説明します。いずれにせよクロス円(円が絡む)とドルストレート(円が絡まない)で桁が変わる点は共通で、同じ「1pips」でも円ベースに直すと意味がまったく違います。実際に使う口座がどの刻みを採用しているかは、必ず注文画面や仕様で確認してください。

そのため、クロス円で使っていた「0.5円幅」の感覚をドルストレートにそのまま持ち込むと、利幅が極端に広い、または狭い設定になってしまいます

通貨ペアをまたいで設定を比べるときは、円表示ではなくpipsに直してから比較するのが安全です。注文画面で利益金額か値幅を選べるのはこのためで、どちらの単位で考えているかを常に意識してください。

慣れるまでは、利益値幅を円で入力したあとに、それが何pips相当かを必ず一度メモしておくと混乱しません。クロス円なら円を100倍した数字、ドルストレートなら桁を合わせて読み替える、という変換を挟むだけで、別の通貨ペアへ設定を移すときの取り違えがなくなります。利幅の数字は、単位を意識しないと簡単に桁を間違えます。

クロス円はスワップの向きにも注意

クロス円のうち高金利通貨を売る方向では、マイナススワップが日々発生します。解説サイトでも、売りスワップが大きい通貨ペアは買いのみで運用する例が紹介されています。

マイナススワップは、決済までポジションを長く持つトラリピでは無視できないコストになります。利益値幅を広く取って決済までの保有期間が伸びるほど、スワップの累積も効いてきます。

スワップは日々の金利情勢で変動し、業者によっても水準が違います。記事の数字を覚えるのではなく、運用する口座の最新のスワップ表を自分で確認する習慣をつけてください。

利幅の設計とスワップの向きはセットです。売り方向で組むなら、その通貨ペアのスワップ負担を事前に確認しておきましょう。

トラリピに向く通貨ペアの条件

利幅をうまく設計しても、土台となる通貨ペア選びを誤ると回りません。共通して挙げられる条件を押さえます。

レンジ相場と高低差の小ささが軸

解説サイトが共通して挙げる条件は、一定の範囲で上下を繰り返すレンジ相場になりやすいこと、高低差が小さいこと、値動きの総量が大きいこと、必要証拠金が安いこと、マイナススワップが大きすぎないことです。

具体的なおすすめ例としては、ユーロ/英ポンド、豪ドル/NZドル、NZドル/米ドル、米ドル/カナダドルなど、長期で見て一定の帯を行き来しやすい組み合わせが挙げられています。クロス円では豪ドル/円やカナダドル/円を買いのみで使う例も見られます。

ただし、ここで挙げた通貨ペア名はあくまで一般的な紹介であり、相場環境は変わります。実際に組む前に、自分でステップ1のレンジ幅測定を行い、現在もレンジが効いているかを必ず確認してください。

「向いている/向いていない」を分ける視点

どの通貨ペアが自分の運用に向くかは、資金とリスク許容度で変わります。判断の軸を二分しておきます。

利幅設計が回りやすい条件

  • 長期で一定の帯を往復している
  • 高低差が小さく必要証拠金が安い
  • 運用方向のスワップがプラス、または小さなマイナス

利幅設計が崩れやすい条件

  • 一方向に伸び続けレンジが定まらない
  • 高低差が大きく必要証拠金が重い
  • 運用方向のマイナススワップが大きい

左の条件に多く当てはまるほど、設定した利幅で決済が回りやすくなります。右に寄る通貨ペアは、利幅を工夫してもそもそも土俵が悪いと判断できます。

表示用の数字に頼りすぎない

個人ブログのバックテスト実績や「月◯万円」という数字は魅力的ですが、相場環境・資金・期間が違えば再現しません。このサイトでも、こうした個別の成績数値は鵜呑みにしないようにしています。

参考にするなら、提供元の公式が出している運用例や、自分のシミュレーションの結果を基準にしてください。他人の結果は「そういう設定もある」という事例として見るにとどめるのが安全です。

とくに過去の好成績は、その期間にたまたまレンジが効いていた結果であることが少なくありません。同じ設定でも、レンジが崩れた局面では真逆の成績になり得ます。数字の大きさより、再現できる前提かどうかを見てください。

数字そのものより、その数字がどのレンジ・どの資金で出たものかを読む癖をつけてください。設定の良し悪しを自分で判断できるようになります。

利確を詰めるときに必ず見るリスク

利確の設計は、利益側だけ見て終わりにできません。詰めた分だけ膨らむリスク側を必ず一緒に確認します。含み損とロスカット距離の関係を押さえておきましょう。

トラリピは決済されないポジションを抱えながら回す仕組みです。だからこそ、どこまで耐えられるかを先に把握しておく必要があります。

本数を詰めるとロスカットが近づく

同じ資金でトラップ本数を増やすと、価格がレンジを外れたとき同時に抱える含み損が大きくなり、ロスカットまでの距離が縮みます。決済の回転を上げる設定は、裏側で耐久力を削っているということです。

解説サイトでも、通貨ペア選びや設定を誤るとロスカットになり資産を失う可能性が明記されています。これは脅しではなく、本数と資金のバランスを欠いた設定の必然的な帰結です。

利確を狭くして決済を増やすメリットと、本数増で耐久力が落ちるデメリットは、いつもセットで動きます。片方だけを見て設定すると、好調なときは回るのに、相場が一方向に伸びた途端に一気に苦しくなる、という極端な結果になりがちです。

利確を詰めたい気持ちが強いときほど、本数を増やす前に「レンジをどこまで外れても持ちこたえられるか」を資金から逆算してください。

リスクの注意点

この記事の数値や手順は利益を保証するものではありません。トラリピは含み損を抱える運用で、相場急変時にはロスカットで損失が確定する可能性があります。設定は余裕資金の範囲で、損失を受け入れられる金額に収めてください。

シミュレーターで耐久力を確認する

実際に発注する前に、提供元のシミュレーション機能で、想定するレンジを下抜け(または上抜け)したときの含み損とロスカット価格を確認します。数字で見ると、頭で思っていたより耐久力が薄いことが多いものです。

このとき、利益値幅を仮置きした3ステップの数字を入れて検証すると、利確の回転とロスカット距離のバランスがそのまま見えます。バランスが悪ければ、本数か利幅かレンジのどれかに戻って調整します。

シミュレーションでは、想定レンジの内側で回ったときの利益だけでなく、レンジを下抜けて含み損が最大になる局面も必ず確認してください。良いシナリオだけ見て発注すると、悪いシナリオが来たときに準備がなく、慌てて損失を確定させてしまいがちです。

検証なしの発注は、地図を見ずに山に入るのと同じです。面倒でも、この一手間が大損の回避に直結します。

運用後に見直すポイント

設定は組んで終わりではありません。相場が動けば、最初に決めた利幅やレンジが現実とずれてきます。

レンジアウトと利幅の見直し

価格が設定レンジを継続的に外れた状態(レンジアウト)になると、その範囲のトラップは仕事をしなくなります。放置すると含み損だけが残るので、レンジの取り直しを検討します。

利益値幅も、決済がほとんど発生していないなら広すぎ、回りすぎてコスト負けが気になるなら狭すぎのサインです。運用ログを見て、決済の頻度から逆算して微調整します。

見直しの頻度を上げすぎると判断がぶれるので、月単位など一定の区切りで振り返るのがおすすめです。日々の値動きに反応して設定を触り続けるのは避けてください。

見直すときは、最初に3ステップで書き出したレンジ幅と利幅のメモを必ず横に置きます。当初の前提と現状がどこからずれたのかを照らし合わせれば、利幅が悪いのか、レンジが古いのか、それとも単に相場が想定外なだけなのかを切り分けられます。記録がないまま勘で触ると、調整のたびに設定の根拠が薄れていきます。

1回の決済幅を数字で押さえる

運用の感覚をつかむために、自分の利益値幅がpipsでいくつなのかを一度はっきり数えておくと、見直しの判断が速くなります。

1pips=0.01円

クロス円での一般的な読み方(ドルストレートは0.0001/刻みは業者で異なる)

参考: 外為どっとコム・pipsとは(同解説では円絡みを1pips=0.001円とする業者と1pips=0.01円とする業者があると明記。本記事は後者を基準に説明。刻みは口座で要確認。2026年6月時点)

この単位を基準に、自分の利益値幅が何pips相当かを把握しておけば、別の通貨ペアへ設定を移すときも円幅に惑わされずに済みます。利確の設計を「感覚」から「数字」へ移すための、最初の一歩です。

設定を決める前の最終確認

ここまでの内容を、発注前に一度通しで点検してください。利幅・本数・レンジ・リスクの4点がそろって初めて、利確の設定が完成します。下のチェックリストは、3ステップとリスク確認を1枚にまとめたものです。

順番に潰していけば、他人の設定に頼らず自分の数字で運用を始められます。設定は一度組んでも相場で変わるので、運用開始後も同じ項目で定期的に見直す前提で使ってください。チェックが埋まらない項目が残っているなら、その通貨ペアでの発注はまだ早いサインだと考えると安全です。

利確設定チェックリスト

  • 運用する通貨ペアの直近レンジ幅を価格で書き出した
  • レンジ幅に対する利幅の割合を決めて利益値幅を仮置きした
  • 用意できる資金で本数を逆算し、無理のない範囲に収めた
  • 利益値幅をpipsに換算し、クロス円かドルストレートかを意識した
  • 運用方向のスワップの向き(プラス/マイナス)を確認した
  • シミュレーターでレンジアウト時の含み損とロスカット価格を確認した
  • 余裕資金の範囲で、許容できる損失額に設定を収めた

トラリピの利確設定でよくある質問

最後に、利確(利益値幅)の設定でつまずきやすい質問を4つにまとめます。本文で触れた要点の確認用として読んでください。

いずれも「正解の数字」より「考え方」を持ち帰ってもらうことを意図しています。迷ったら、通貨ペアの値動き量から逆算するという軸に戻ると判断がぶれません。

Q. トラリピの利確(利益値幅)は小さいほど有利ですか?

一概には言えません。狭くすると決済回数は増えますが、本数を詰めると含み損とロスカット距離が縮みます。通貨ペアの値動き量から逆算するのが現実的です。

Q. 利益値幅は円とpipsのどちらで入力すればいいですか?

注文画面では値幅か利益金額を選べます。通貨ペアをまたいで比べるならpips換算で揃えるほうが正確です。

Q. クロス円とドルストレートで利幅の考え方は変わりますか?

変わります。pipsの最小単位が違うため、円幅をそのまま流用すると過大・過小になります。一度pipsに直して比べてください。

Q. トラリピに向く通貨ペアの条件は何ですか?

レンジ相場になりやすい、高低差が小さい、値動きの総量が大きい、必要証拠金が安い、マイナススワップが大きすぎない、といった条件です。

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